カーボン・オフセットに関する Q & A

質問及び回答一覧

カーボン・オフセットの実施の流れについて教えてください。

カーボン・オフセットの実施フローは以下の通りです。

  1. カーボン・オフセットの取組に関する企画・検討
  2. 排出量の算定
  3. 削減努力
  4. クレジットの調達・無効化
  5. 情報提供
  6. 見直し・総括

カーボン・オフセットは温室効果ガスの排出を埋め合わせるという、目に見えない取組であるため、信頼性の構築は非常に重要です。カーボン・オフセットの信頼性を高めるためには、環境省が公表している「我が国におけるカーボン・オフセットのあり方(指針)」や「カーボン・オフセットガイドライン」に則って取り組むことが推奨されます。
上記実施フローのそれぞれの内容について、上記の「指針」及び「ガイドライン」に説明があります。

カーボン・オフセットを実施する場合の会計処理について教えてください。

企業会計基準委員会による「排出量取引の会計処理に関する当面の取扱い」(平成16年11月30日、(平成21年6月23日改正)実務対応報告第15号)によると、京都クレジットについては、将来の自社使用を見込んでクレジットを取得する場合の会計処理について、原則として「無形固形資産」又は「投資その他の資産」の購入として会計処理を行い、国別登録簿の政府保有口座に償却を目的として移転した時点において費用とする旨が定められており、この費用については、原則として「販売費及び一般管理費」とすることが考えられるとされており、また「京都クレジット以外の排出クレジットについても、会計上、その性格が類似していることから、本実務対応報告の考え方を斟酌し、会計処理を行う」とされています。

しかし、今後、さまざまな手法のカーボン・オフセットが出てくることが予想され、それぞれの手法にあった会計処理を適切に行っていただく必要があります。

オフセット用のクレジットを購入するインセンティブ(例えば、税制上の優遇措置)はありますか?

現状ではそのような優遇措置はありません。

オフセット用のクレジットを購入した場合の損金算入は可能ですか?

環境省及び経済産業省から国税庁に対してなされた照会(「京都メカニズムを活用したクレジットの取引に係る税務上の取扱いについて」)の回答文書(平成21年2月24日)によると、京都クレジットを償却目的により政府保有口座に移転した場合の法人税の取扱いについては、移転が完了した日に近い売買時価に相当する金額を、原則として国等に対する寄付金として、損金の額に算入することが認められています。また、内国法人が他の内国法人に京都クレジットを有償譲渡した場合の消費税の取扱いについては、当該取引は消費税の課税の対象となるとされています。一方、内国法人による他の内国法人からのクレジットの有償取得については課税仕入れに該当し、仕入税額控除の対象となるとされています。
その他詳細については、 京都メカニズムを活用したクレジットの取引に係る税務上の取扱いについて(国税庁)を参照してください。

また、平成24年10月、オフセット・クレジット(J-VER)の税務上の取扱いについて環境省から国税庁になされた照会の回答文書では、京都クレジット同様、国等に対する寄付金として損金の額に算入することが認められる旨が明記されました。
詳細は、オフセット・クレジット(J-VER)の取引に係る税務上の取扱いについて(国税庁)をご覧ください。

また、埼玉県条例に基づく排出量取引に関係してJ-VERを無効化した場合の法人税の取り扱いについては、上記の取り扱いと異なる場合がある旨が掲載されております。
詳細は、埼玉県条例に基づく目標設定型排出量取引制度における排出量取引に係る税務上の取扱いについて(国税庁)をご覧ください。

地方公共団体としてカーボン・オフセットの取組を実施することを検討していますが、法律等の根拠規定はありますか?

現時点では、地球温暖化対策推進法等に明文での規定はありませんが、地球温暖化対策推進法第20条第2項に基づく地方公共団体の自主的な努力の一つとして実施できると考えられます。2008年の通常国会で可決・成立した改正地球温暖化対策推進法に基づき、2009年6月に策定された地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュアル(第1 版)においても、地方公共団体として採りうる対策の一つとして挙げられています。

カーボン・オフセット型の商品・サービス等を販売し、購入者に代わってクレジットを無効化するに当たり、どのクレジットをどの購入者のためにオフセットしたのかを証明する手段がありませんが、どのように対処すればよいでしょうか?今のところはホームページでの公表等により対応するかどうか検討しています。

カーボン・オフセット型の商品・サービス等の販売に当たり、クレジットを当該商品・サービス等の購入者へ移転せずに販売者が自ら無効化する場合もあります。これは、埋め合わせの確実性が確保される反面、カーボン・オフセット型の商品・サービス等の販売者がどのクレジットを誰のために無効化したかを適正に管理することで、あるクレジットが複数の商品・サービス等のオフセットに用いられるクレジットの二重使用を避ける必要があります。

このような、カーボン・オフセット型の商品・サービス等の販売者によるクレジットの管理については、現時点では、各事業者においてホームページを活用すること等により透明性を確保しながら管理・公表していただくようお願いします。この際、一つの商品・サービス等のオフセットに用いられるクレジット量が1トンに満たない場合には、1トン単位で異なるシリアル番号を有するクレジットに枝番を付して管理する等の適正な管理を行っていただく必要があります。

なお、平成21年3月10日より、国別登録簿及びJ-クレジットの口座保有者がいつ、どのクレジットを償却・取消・無効化口座へ移転したかを帳票として打ち出すことが可能となっています。この帳票には備考欄があり、どの購入者のためにクレジットを無効化したか等を、口座保有者の責任において記入することができます。
また、情報提供のあり方については、「カーボン・オフセットガイドライン[PDF:1.0MB]」を参照してください。

自社で創出したオフセット・クレジットを使って、自社の排出量を埋め合わせることはカーボン・オフセットといえるのでしょうか?

自らの削減活動により創出したクレジットは「自らの削減努力」の結果として得られた削減量であり、そのクレジットで自らの排出量を埋め合わせることは、ダブルカウント(削減が2重に行われることを意味します)と呼ばれカーボン・オフセットの取組にはなりません。

ただし、カーボン・オフセット制度において、自社で創出した森林吸収系クレジットについては、自社のCO2排出量の算定対象範囲に含まれていないという位置づけのもとで、自社の排出量の埋め合わせに用いることができるとしています。